【EC座談会2020】#6 フルファネル戦略 新規顧客獲得の為の広告運用の課題と解決策 後編

第6回EC座談会

大手食品メーカーD2C新規事業開発の責任者と、コスメD2C事業の経営者の2名の相談者を交えて【EC座談会2020】を実施しました。今回は6回目の連載となります。

シリーズ一覧

1.SNS広告運用

アドバイザー吉村(以下、吉村):
これから展開されたい、SNS広告やオフライン広告については、如何でしょうか。では先ず、SNS広告からですが、田中部長、児嶋社長、SNSと言われて何を思い浮かべられますか。使われているSNSと、又どのような人と繋がっていて、どのような情報を得て、発信されているのか教えてください。

相談者田中部長(以下、田中):
私は、Facebookを使っています。繋がっているのは、仕事関係や社会人になってからの知り合いと、大学時代の友人くらいですね。自分は大して投稿もシェアもせず、専ら、流れている投稿を読むくらいです。
後は、LINEですが、これは家族との連絡用に利用しています。たまに、キャンペーンがあると、商品目当てで友達登録しています。しかしそれが終わると友達登録を削除しています。
InstagramはFacebookのID連携で登録はしていますが、使っていません。

相談者児嶋社長(以下、児嶋):
私は、InstagramとLINE、Facebookを利用しています。
インスタは、ファッションやフードなど趣味嗜好が合いそうな人をフォローしたり、飲食店を探すときや服のコーディネイトを探すときに、ハッシュタグで検索して投稿を見ています。LINEは、連絡用として仲の良い友人メインで繋がっています。Facebookは、周りに使っている人がいないためほとんど使っていません。

吉村:
ありがとうございます。
前回のWEBベースの広告配信管理と同様に、各SNSのプラットフォーム別に、広告配信管理ツールがプラットフォームから提供されています。これと、ECシステム側の顧客管理機能との連携は必要です。

SNSの特徴として、オーディエンスという概念があります。詳細の説明は省略しますが、この設定を読み間違えると、プラットフォーム側のAIがこの広告は顧客からみて価値が無いと判断するので、インフィールドで配信されなくなったりして、散々な目に合います。

ECシステム側の顧客管理機能や広告管理機能連携から導きだされる、顧客プロファイルやペルソナを絶えず見直してください。これは、WEB広告でエージェンシーからのAI診断でも指摘されることでもあります。

また、SNSプラットフォームの広告出稿管理や、行動態様を統合管理出来るツールもありますので、導入する場合は、選定するツールとの連携方法の確認は重要です。ツールの多くがSaaS型で提供されており、データ形式やレイアウト、カラムなどの仕様のカスタマイズは出来ないです。ECシステム側とはAPI連携なのか、CSV連携なのか、そして、APIのパラメーター設定だけの対応で済むのかなどの確認も必要です。

見逃しがちですが、追加開発費用の発生の有無だけではなく、運用コスト、外部発生費用は当然として、連携データの分析軸の変更の容易さや、インハウスの運用コスト、追加作業レベル工数がどれくらい発生するものなのかを確認してください。作業コストがかさむようであれば、セルフ型のBIツールの導入も検討が必要です。

2.オフライン広告運用

吉村:
次にオフライン広告ですが、出稿管理データをECシステム側で登録管理することが重要です。なぜなら、受注に有効な媒体や、オファー内容やステータスを確認する必要があるからです。
具体的には、新聞であれば、顧客からの媒体識別コードやフリーダイヤル(キャンペーンコードで代替えする場合もある)や居住地から出稿メディアの特定ができます。
インフォマーシャルであれば、指定時間内の受注件数制限や時間制限でのオファーを正確にカウント、制御しないと、法律に抵触します。法律に抵触しないための機能も重要であると認識してください。

児嶋:
TVショッピングで良くやっている告知ですね。WEBでの表現では、セール時間カウントアップやダウンだけではなく、在庫カウントダウンなどもありますよね。

3.新規顧客獲得マーケティングを展開するための社内体制

田中:
新規顧客獲得マーケティングを展開するための社内体制はどうしたら良いものでしょうか。

アドバイザー滝沢(以下、滝沢):
業務体制で言えば、新規顧客獲得のためだけではないのですが、この4つのパターンを上げることができます。

1:自社のPMOだけを設置して、すべてをアウトソーシングするパターン
スタートアップはこのパターンが多いようです。

2:外部コンサルタントと契約して、自社で運用や作業を実施するパターン
コンサルタント費用は結構な金額になりますし、ハンズオン型では無い場合が多いので、自社の作業工数も相当負荷が掛かります。また、全てのワークフロー上の業務・作業を自社の人材で提供することも不可能ですので、多かれ少なかれ外部のスキルパートナーに依頼することになります。

3:自社でインハウス化をして、デジタルエージェンシーなどを壁打ちパートナーとして運用するパターン
弊社は、現状このパターンです。やはり外部のパートナーからの情報を得ながらブラッシュアップや、軌道修正をしていく必要があると思っております。

4:すべてをインハウス化するパターン
究極はこちらになるのでしょうが、現実は人材の問題もあるので難しいのではないかと思っています。

田中:
ありがとうございます。パターン1から3を目指して組織体制計画してみます。

4.事業者同士の情報交換

ファシリテーター尺田(以下、尺田):
新規獲得のためのPDCAと、そのためのデータ。システム機能では、広告配信管理システムとの連携が重要とのことでしたね。1件の差異でも大きな意思決定につながることですので、ただ連携すればよいのではないことは納得頂けましたでしょうか。

それが、メディア(媒体)配信・出稿量の最適化にどう反映させるか、LPやアフィリエイトへのクリエイティブのディレクションに大きく影響すること。そして、出稿スタートから、再出稿の判断とクリエイティブ変更についてまで影響を与えていること。
SNS広告では、オーディエンスに反映させるための、顧客管理データが十分に備わっていないと、本当に役に立つリーチができなく無駄な費用につながることが理解できましたね。

新規顧客の獲得のための、広告運用などについての課題と解決策については、お話しは尽きないかとは思います。今後機会があれば、各テーマに絞ってより詳しくディスカッションしていきましょう。また、弊社では不定期ですが、EC事業者だけのMeet up勉強会を開催していますので、他社と情報交換して頂くのも良いかと思います。

児嶋:
そのような勉強会があれば、参加してみたいですね。どうしたら参加できますか。

尺田:
Meet up勉強会に関しては弊社ブランドサイトまたはメルマガでご案内しておりますので、お申込ください。事前にテーマを設定させていただくこともあれば、事業者間の交流の場とすることもあり、参加者に合わせて都度企画させていただいております。

滝沢:
事業者同士の情報交換はとても大切だと思っています。支援事業者のケーススタディーやユーザーの事例講演も勉強になるのですが、Meet upなどのクローズの場では、同じテーマや課題を有しているメンバー同士で自由に情報共有ができます。相互研鑽のスタンス、インプットだけではなく、アウトプットを行うことも非常に役に立ちます。私たちもよく、自社のKPIの数値などをオープンにして、アドバイスを貰っています。

「成功はトレース出来ないが、失敗は回避出来る」といいますので、是非実践ください。

尺田:
それでは、顧客になってからのフェーズで、顧客維持と離反防止についてお話しを進めていきましょう。




次回は、既存顧客の維持と離反防止の為のCRM施策を話し合います。


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Six commerce編集部

2019年にスタートしたEC特化メディア。昨今のECシステムの様々な情報を発信します!


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