最短1日で始められる越境EC / ウェブインバウンド対応のススメ

最短1日で始められる越境EC / ウェブインバウンド対応のススメ

ECの売上を拡大する為に販路を日本から海外へと、越境EC参入を検討するEC事業者が増えています。

しかし、いざ越境EC参入するにはハードルが高く感じられ、なかなか実現できない事業者が多いのではないでしょうか。またはじめても知識やノウハウがなく継続することが困難…と嘆く声もあるでしょう。

一方、日本の商品は海外ユーザーから品質の良さも含め評価を受けております。近年はWebサイトだけでなくInstagramなどのSNSからも、日本のブランドや商品に関しての情報収集が容易となり、益々海外ユーザーのニーズは高まっています。

今回は、越境EC対応サービス『WorldShopping BIZ』を展開されている、株式会社ジグザグ代表取締役社長仲里一義様に、インバウンド減少の影響下での越境ECの近況についてお話を伺いました。

1. 海外ユーザーは日本のECサイトにアクセスしている

―リアルのインバウンド需要減少の中、越境ECは加速しているようですが、どれくらいの増加があったのでしょうか。

仲里氏: 2020年はコロナ対策の影響で、訪日観光客などリアルインバウンドは99%減少しました。しかし、海外から日本のECサイトへアクセスするユーザーいわゆる「ウェブインバウンド」は増加しています。

弊社のサービスを利用して越境ECをされているショップの合計値でも、売上は昨年同月対比で約4倍の実績となっています。

ジグザグ社の越境EC利用ショップ売上推移

ジグザグ社提供資料を元に作成



ここで「越境EC」の言葉の定義についてお話しておきたいと思います。広義では海外の現地法人立ち上げや、Tmall(天猫)など現地モールに出店なども越境ECに含まれます。加えて、弊社の事業のように海外ユーザーと国内ECをつなぎ、海外ユーザーが日本のECサイトでショッピングができるようにすることも越境ECサービスの一つになります。

コロナ禍で巣ごもり消費の盛り上がりが話題になりましたが、実はそれ以前から、海外ユーザーは日本のECサイトにアクセスしています。日本でECサイトを展開されている事業者様には、ぜひGoogleアナリティクスで海外からのアクセス状況を見ていただきたいです。データを見てみると、通常平均で2%-4%の海外アクセスがあります。多いサイトですと8%も。

しかし、このようにオーガニック検索やSNS経由で、海外からユーザーがアクセスしていること自体を知らない事業者様が多く、見逃していることが多い状況です。

ただ、現状の国内向けECサイトは、Web翻訳で意味は理解できても、かな入力フォームや、住所に国名を記入できない、決済手段が限られている、などと外国人が購入するのにはハードルが高い状況となっています。

そうすると、せっかく日本の商品が欲しいと思ってECサイトに訪問したにもかかわらず、購入を諦めないといけない。顧客に「買えない体験」を提供しているという事になります。

「買えない体験」を「買える体験に」する事で、今まで機会損失となっていた海外からの数パーセントのアクセスを売上につなげ、顧客体験を向上させることができます。

巣ごもりで世界的にインターネット滞在時間が上がっている今だからこそ、越境EC対応に取り組まない理由はないと思います。
株式会社ジグザグ 代表取締役社長 仲里一義氏

株式会社ジグザグ 代表取締役社長 仲里一義氏


2. 機会損失だけでなくブランド棄損リスクも防ぐ

―わざわざ海外から日本のサイトにアクセスされるというのは、日本のブランドや商品に愛着を持たれている証拠でもありますね。

仲里氏:そうなのです。でも買えなくて離脱せざるを得ない状況ですね。

ある企業は上海法人もあり、Tmall(天猫)に旗艦店を展開しているのですが、日本で取り扱う全商品・全SKUを展開することが難しく、商品を絞っています。そうすると、現地未発売の商品が存在してしまい、転売屋が日本のショップから現地未発売商品を仕入れ、高値で販売してしまいます。

機会損失だけでなく、転売の横行によって粗悪な梱包やB級品、偽物が出回ってブランド価値を棄損するリスクもあります。また「どこの国にどの商品が売れたのか」、といった購買データも残らないので非常に勿体ない状況を生み出しています。

もし現地で人気があり、売れる商品ということであれば、そのマーケティングデータを使って、マーチャンダイズに活用することもできますよね。

現地法人を構えておらず海外モールだけに展開している事業者様でも、結局、海外ユーザーは現地モールだけでなく、国を飛び超えて日本の国内サイトにアクセスしていることが多いのです。

そのようなユーザーは、ブランドや商品への愛着あるファンである確率が高く、ファンのニーズに応えて上げることは今後売上を拡大する為にも重要です。

3. 越境ECをはじめる為に必要な事項

―越境ECをはじめるにはどのようなことに気を付けたら良いのでしょうか。

仲里氏:まずページ翻訳に着手する企業が多いのですが、それよりも物流やオペレーション面にハードルがあります。越境EC参入企業がつまずきやすい点として、具体的に4つご紹介します。

1) 海外送料計算

物流は海外配送を伴う為、当然ですが国内配送と勝手が違います。海外送料は、配送先の国、荷物の重さによって料金が変わってきます。それらを自社のECサイトで行う場合、カートに入れた商品の重さを集計して、送料を国ごと、重量ごとに独自に計算する必要があります。

また、重量計算を商品単位で組み込むのか、一律料金で設定するのか、配送キャリア、配送方法も含め運用ルールを決めておく必要も出てくるでしょう。

2)梱包マニュアルの整備

海外の配送業者は、荷物の取り扱いが日本よりも粗っぽいところがあります。海外配送向けの配送に耐えうるように、中身の商品が壊れないように厳重に梱包する必要があり、国内とは別でその梱包マニュアルの作成や運用整備が必要です。

3)輸出入書類:INVOICEの出力

海外配送は輸出になりますので、必ず荷物ごとに「輸出入書類:INVOICE(インヴォイス)」を用意する必要があります。INVOICEは、通関手続きに必要な商品名・素材・金額・数量の記入項目があり、さらに全て英語で記入する必要があります。

記載する商品名にも注意が必要です。和製英語では通じません。例えば、ワンピースは、”One-Piece”ではなく、”Dress”と記載。最近利用者の多い、斜め掛けの小さなボディバッグも、そのまま“Body bag”と記入すると、「死体袋」という意味になってしまいますので(笑)、正しい翻訳をしなければなりません。

また素材によっては現地の関税が変わりますので、綿のTシャツなら、“T-Shirts, Cotton”と素材の記載が必要です。

このように、注文ごとに必要事項を記載したINVOICEが必要で、このINVOICE仕様に合わせた帳票をカートシステムから出力する必要があります。

4) 貿易に関する法律面の理解

輸出先の国ごとの法律を把握する必要があります。例えば、日本国内では販売可能なワニ皮のベルトは、ワシントン条約の輸出証明がないと出荷できません。商品をラインナップする前に、国際的に定められた禁制品の確認も必要です。また禁制品でなくても、数量制限があるものもあります。

販売者としてリーガルチェックが必要ですし、調査が不十分ですと商標の侵害で訴えられるリスクもあります。

通常、越境ECをはじめるならこのように貿易知識が必要です。扱っている商品が限られていればシンプルでいいのですが、数多くの商品を扱っていると全て調べないといけません。

4. 手軽にスピーディーに越境ECをはじめるには

―越境ECを本格的にはじめるには、専門知識やオペレーションリソースの確保、準備の為の予算確保が必須ですね。気軽に参入するにはやはりハードルが高く感じます。

仲里氏:本格的に越境ECをはじめるなら、展開までに1年は必要となりますね。また上記でお伝えした事に関して、全責任を負って準備するのにはハードルが高いというのが実情です。

ジグザグでは、今、このリアルでのインバウンド需要が減少している中、スピーディーに越境ECをスタートしたい企業の支援を行っています。

既存のECサイトに、専用のタグを一行設置するだけで、国内販売のECと同じように、海外のユーザーも購入できる「WorldShopping BIZ」というサービスをご用意しています。

WorldShopping BIZ のタグを設置した国内ECサイトに、海外ユーザーがアクセスすると、IPアドレスを識別し、ブラウザの言語判別で、多言語で海外対応のインフォメーションがポップアップにて自動的に表示されます。

株式会社ジグザグ 代表取締役社長 仲里一義氏

海外アクセスユーザーは、WorldShopping BIZのショッピング代行を利用して、商品を購入し受け取ることまでスムーズに行えます。海外ユーザーが離脱する要因の、「かな入力」や「国住所」「決済手段」が解消されます。

WorldShopping BIZが海外顧客に代わりに購入する為、事業者様側は、弊社に販売しているだけで国内販売取引と同じですので、複雑な海外対応が一切不要です。決済や梱包などの特別なオペレーションについて考える必要もありません。

海外顧客には弊社が責任を持って、商品を梱包し配送致します。

「買えない体験」が「買える体験」に変わることで、海外ユーザーにとって、それは特別な体験となり、SNSでも口コミが広がる可能性が出てきます。

5. さいごに

仲里社長は、インタビューの終わりに、「ECを構築するならウェブインバウンドをデフォルトで対応してほしい。ウェブインバウンドが当たり前のEC業界にしたい。」と情熱を語られていました。

自社で越境ECをはじめるには、ECシステムの改修、カスタマーサポートの多言語対応、オペレーションの整備など様々な準備や課題が生じます。

WorldShopping BIZであれば、最短1日で既存の国内向けECを海外対応でき、初期費用3万円・月額5千円で越境ECが始められます。導入企業は大手通販モールから地方の特産品を扱うような中小規模のショップまで800サイトを超えます。

海外市場のテストマーケティングとして、まずはウェブインバウンド対応を始めてみることをおすすめします。

貴社のECサイトも「世界中の欲しい」に応えるために、まずは、貴社のECサイトの海外アクセスがどのくらいあるのかGoogleアナリティクスから確認してみてはいかがでしょうか。


ライター紹介ライター紹介

Six commerce編集部

2019年にスタートしたEC特化メディア。昨今のECシステムの様々な情報を発信します!


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